ここまでで、この手法が利益の出せる手法である可能性は理解できたと思います。
では、どんな取引ルールを設定すれば成功できるか?
この章では、その全体像と考え方を解説します。
トレードの成否を分ける重要な部分なので、必要に応じて何度か見返してください。
手法の概観
まずはシンプルに整理します。
・対象:仮想通貨(暗号資産)など、ボラティリティの高い市場
・方法:一定間隔で注文を配置し、レートの上下に応じて繰り返し売買する
そして、結果を分けるのはこの先の設計と考え方です。
取引ルール① 銘柄の選び方
最初に決めるべきは、「どの銘柄でやるか」です。
ポイントは3つ。
- 長期的に有望な銘柄であること
- 新規上場して間もないものは避けること
- 十分なボラティリティがあること
これらを必ず守るようにしましょう。
長期的に有望な銘柄であること
この手法は、短期の値動きだけで完結するものではありません。
むしろ、永続的に残る銘柄であることが前提になります。
仮想通貨には「ミームコイン」と呼ばれるような、短期的な話題性や投機目的だけでレートが動くものが多く存在します。
しかし、そうした銘柄は長期的に見ると取引が細り、値動きも失われていきます。
この手法は「繰り返し」が前提です。
そのため、継続して取引されるかどうかという視点が非常に重要になります。
開発の経緯やコンセプトなどがしっかりと明示され、成長や必要性を感じられるものを選定しましょう。
出資元がしっかりしているものや、VC(ベンチャーキャピタル)が出資しているものなども、銘柄選定の参考になります。
VCが投資しているということは、開発コンセプトや開発環境に一定の信用があるという証にもなるからです。
新規上場して間もないものは避けること
たとえ有望であったとしても、新規上場直後の銘柄は価格の履歴が浅く、挙動も安定していません。
初期の話題性だけで大きく上昇したあと、そのまま長期間停滞するケースも多く見られます。
この手法では、長期にわたって値動きが繰り返されることが重要です。
そのため、最低でも4~5年以上の価格履歴がある銘柄を選ぶようにしましょう。
ちなみにYoutubeやインスタグラムなどで紹介される「有望銘柄」というのは、マーケティング(買い煽り)が含まれているケースも多いため注意が必要です。
対象外にした方が無難です。
十分なボラティリティがあること
繰り返し売買は、値動きがあってはじめて機能します。
値動きが緩慢であれば、収益性は落ちます。
上記2つの条件を満たしたうえで、どれだけ上下の動きがあるかも確認しておきましょう。
取引ルール② 売買の方向
結論から言うと、「買い」のみで運用します。
「売り」は行いません。
理由はシンプルで、長期的に有望な銘柄を前提にしているためです。
価格は短期的には大きく下落することもありますが、有望であるという前提があれば、長期的には上昇する余地を持っているはずです。
この前提に立つことで、トレードの構造自体が安定します。
もちろんメンタル面も安定します。
トレードは、メンタル面が崩れたらほとんどの場合うまくいきません。
取引ルール③ エグジットの仕方(トレードの終え方)
一般的なトラリピ系の手法は、レンジ相場であることを前提にしています。
しかし、この手法では「レンジの上抜け」を前提に設計します。

なぜ上抜けを前提にするのかというと、レンジはいずれどこかでブレイクするからです。
この前提を無視すると、どこかで大きな損失を被ることになります。
逆に、上の図のように最初から上抜けを想定した設計にしておけば、
- レンジ内の上下 → 繰り返し収益
- 上抜け → 全ポジションが利益で終了
という流れになります。
単発のトレードの多くがうまくいかない原因は、たとえその銘柄が有望で上昇すると思われていても、その過程で多くの上下(悲観と楽観)を繰り返すからです。
しかし、この手法のように下落局面すら利益に変えるよう組み立てていれば、上がろうが下がろうが常にメンタルは安定し、ひいてはトレードが安定します。
そしてレンジを上抜けた場合は、以下のように対応します。
- その時点で新しいレンジを再設定する(ただし、深追いはしない)
- 別の有望な銘柄へ移行する
- 新しいチャンスが来るまでエントリーしない
重要なのは、この手法は「終了条件が事前に決まっている」ということです。
次に確認すべきこと
ここまでで、手法の全体像を理解できたと思います。
ただ、もちろん実際に運用するには、まだ重要な要素があります。
それは、「価格レンジと資金配分の設計」です。
ここを誤ると、どれだけ手法の全体像をもとに進めてもトレードは崩れます。
なので、次の記事で詳しく解説します